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実は傑作?「ウルトラマンA」(2 

8月3日

1966年…“特撮の神様”円谷英二が率いる円谷プロダクションが製作したSF怪獣ドラマ「ウルトラQ」「ウルトラマン」は、テレビで放送が開始されるやいなや驚異的な高視聴率をマークし、日本中に嵐のような一大怪獣ブームを巻き起こした。

熱病にうかされたようなそのブームは三年あまり続いた(その時ビョーキにかかり今なお完治していない人々が河崎監督や福田氏)が、ブームが徐々に鎮静化していくとともに、大人気を博した円谷プロ製作のウルトラシリーズも第3作「ウルトラセブン」を最後に完結する。

しかし数年後…一度は鎮静化した怪獣ブームに、再び火がつき始める。

再放送や学習雑誌での特集記事、ウルトラシリーズから怪獣登場場面だけを抜き出して短く編集したミニ番組「ウルトラファイト」などが呼び水となり、新世代の怪獣ファンが生み出されたのだ。
そこでブームの火付け役だった円谷プロダクションにも、新たなウルトラマンを世に送り出すことが求められた。

1971年…ウルトラマンは再びテレビ画面の中に“帰ってきた”。

それが「帰ってきたウルトラマン」であり、タイトル通り、そこではかつて大人気だった特撮ヒーロー“あのウルトラマン”が“帰ってきた”こと…そのこと自体に意味があった。

「帰ってきたウルトラマン」は、ブームの牽引役としての務めを立派に果たし一年間の放送を好評のうちに終えた。
そして、継続が決定したウルトラシリーズの次回作では、あらゆる意味で“帰ってきた”を“超える”新しいウルトラマンの創造が求められた。

そこで円谷プロは、これぞ決定版!というウルトラマンを作るべく、願いを込めて新たなヒーローを“ウルトラA(エース)”と名付けた。

“エース”である!“一番”である!“本命”である!それだけでもう、この新作に対する円谷プロのチカラの入り方が尋常ではなかったことが伝わってくるだろう。(A…五男だけどね…。)

しかし、“ウルトラA”という名称は、ソフビ人形で怪獣ブームの一翼を担った玩具メーカー・マルサンが、自社のオリジナルヒーローの名前としてすでに商標登録を済ませていた。
そのため円谷プロは、やむを得ず新ヒーローの名を“ウルトラマンA”と改めなければならなかった。

ここまで…大雑把だけど、間違ってませんよね?
怪獣マニアの皆さん…よろしいでしょうか?

…続けますよ。

この“ウルトラA改名事件”からして、すでにウルトラマンAの前途には不吉な暗雲がたれ込めていた…と言えなくもない。
だがそんなのは今だから言えることなのであって、当時のスタッフは誰一人としてその後つづく「A」の迷走を予想してはいなかっただろう。

ことに、「ウルトラセブン」で脚本家デビューを果たし、新たなウルトラマン世界のコンセプト作りをまさに大抜擢で任された、若き日の市川森一先生は燃えに燃えていたハズだ…。

それは「A」の設定を具(つぶさ)に分析していけば実によくわかる。
市川森一先生は「ウルトラマンA」の企画に全身全霊を注ぎ、そこに青春のすべてをかけていた…。

ここから先は、私の推測がかなり入ってくるので…もし市川先生がこの文章をお読みになったらカンカンになって怒られるかもしれない…。

だが、あえて書かなければならない。

「ウルトラマンA」のあまりに時代を先取りした…早すぎたコンセプトを読者に理解してもらうために…。

“ウルトラマンを超えたウルトラマン”を作る…そのために、市川先生は「ウルトラマン」の世界を一度徹底的に解体、分析したはずである。

つまり…“ウルトラマンとは何者なのか?”ということを…。

最初の「ウルトラマン」において怪獣(もしくは宇宙人の侵略)は、例えるなら自然災害…人間の力ではどうすることもできない天災のようなものだった。
「人事を尽くして天命を待つ」という言葉通り、ドラマの中で科特隊の科学力を持ってしてもかなわず、人間の力ではどうすることもできない事態が世界に起こった時、人間をはるかに超えた絶対的能力を持った超越者“ウルトラマン”が…まさに“神”のごとく天から飛来してくる。

ドラマの中で“ウルトラマン”はまさに“神”…いや“神の化身した姿”といえるかもしれない。

神の化身であるがゆえに、ウルトラマンは様々な“奇跡”をおこす。

腕から光線を発射したり、瞬間移動したり。
その神の化身であるウルトラマンは、“普段は普通の人間の姿をして暮らしている”…。

この部分の解釈を、市川先生は「A」の基本設定において一歩も二歩も推し進めた。

クリスチャンである市川先生は(ちなみに円谷一家もクリスチャン家系)、この“誰がウルトラマンに変身するのか?”という問題に独特のキリスト教的な視点と解釈を盛り込んだ。

つまり、ウルトラマンが神…もしくは“神の力の顕現者”であるならば、ウルトラマンに化身できる人間もただの人間ではなく、“神に選ばれし者”…“神に祝福された者”でなければならない。

その人間が一人の“男”ではなく“男女”である理由は、神が人間の業(ごう)である“性”を超越した存在だからだろう。

神は“男性”でも“女性”でもない。(また、そのどちらでもある。)
神に“性別”はない。

神に祝福された良き男女…北斗星司はパン屋さんである。

パンは、新訳聖書の中に出てくる最後の晩餐の場面で、ゲッセマネの園でイエス様が自らの肉として弟子達にお与えになる聖なる糧だ。

一方の南夕子は酒屋さん…じゃなくて看護婦さん。
言うまでもなく、白衣の“天使”である。

「A」の世界で怪獣は“超獣”と呼ばれる。
怪獣を“超えた”怪獣…だから“超獣”なのだが、この超獣…厳密に言うと生物ではない。
その設定については後で説明することにして…

超獣の出現によって瀕死の重傷を負った二人…北斗と南は、神(ウルトラマン)に救われ神の力を顕現する権利…変身アイテム“ウルトラリング”(指輪)を託される…指輪は神と契約した印。
神様が人間を愛し、その愛を人間も裏切りませんと誓う、互いの信頼の証し。

キリスト教式結婚式で、神様の立ち会いのもと男女が誓いの言葉を述べ指輪を交換するのも同じこと…神様の前で愛を誓ったんだから、私たちは神様を裏切りません…という、結婚式とは神様と契約するための儀式であり、契約成立の証明書が指輪なのだ。

ウルトラマンに変身するのが神様に祝福された良き男女ならば、世界に破壊をもたらす超獣もまた人間の心が生み出したものだ。

実はここが「ウルトラマンA」という作品の異常なところ。
というか他のウルトラシリーズとは一線を画する、異質にして「A」最大の特徴なのだが…。

「A」という企画の新機軸のひとつが、敵組織“異次元人ヤプール”の設定だった。

ヤプールは、人間が持っている邪な心や欲望を巧みに利用して、その邪心から超獣を生み出す…まさに“悪魔”だ。

超獣とは、悪魔の化身にして人間の欲望の権化…

つまり…「A」ではウルトラマンが戦う相手、倒すべき敵は人間なのである。

(続く)  
2009/08/03 21:45|特撮魂TB:0CM:0
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加藤 礼次朗

Author:加藤 礼次朗
1966年3月8日生まれ。
職業:漫画家。

1986年描き下ろし単行本
『まんが音楽家ストーリー ベートーベン』でデビュー。

映像界では、イラストや友情エキストラ(出演)、2007年にはオペラ「魔笛」の衣装デザインを手がけるなど漫画界以外でも幅広い活動をしている。

 

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