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その時歴史が動いた 

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コミック快楽天20周年。 

10月20日

アダルト漫画雑誌『コミック快楽天(かいらくてん)』(ワニマガジン社刊)が、創刊20周年を迎えました。

ただでさえ浮き沈みの激しい漫画界の中で

はやり廃りに最も敏感な

創刊したり休刊したりを繰り返すのが当たり前のアダルト漫画雑誌が

堂々と20年間も生き残り続いているということはただごとではありません。

私は、快楽天の前身雑誌『コミックライジン』から、快楽天の初期メンバーとして単行本4冊分の作品を執筆させていただきました。

それらの作品は私にとって青春の素晴らしい思い出です。

その20周年記念号(先々月発売号)の表紙が、久しぶりに村田蓮爾(むらた・れんじ)先生だったこともあって

買って読もうと思っていたら、あっという間に売り切れてしまい

買いそびれていたんですが、先日たまたま中野のコンビニで売っているのを発見し(先々月号を売っているなんてどんなコンビニ?)

無事入手することができました。



読んだらなんと、村田蓮爾先生が表紙を担当したの、実に11年ぶりだったそうで

それも驚きだったんですが、巻末に「コミック快楽天ヒストリー」という20年の歩みを振り返る記事ページがあって



その中に、なんと…私の描いた『男根平次(だんこん・へいじ)』のカットが…!



「加藤礼次朗先生の異色作『男根平次』。亀頭のような風貌の平次。擬人化の先駆けのようなキャラ!!」

…と紹介されてました。

私のところには掲載の連絡もなく、見本誌も送られてきていなかったので

まったくの不意打ちで発見したので本当にビックリしました。

「異色作」…まったくその通りで返す言葉もございません。

アダルト漫画といえば、読者さまに安価で手軽に抜ける「オカズ」を提供するのが命題。

その命題をキチンと果たされている作家さんがたくさんいらっしゃるというのに

その方たちを差し置いて、私のような異端児が紹介されていることが、なんだか恥ずかしいやら申し訳ないやら…

確かに他に類を見ない「変な」漫画ではある、と自分でも思いますが

ほんとにごめんなさい。

あの頃の私は、抜きどころとかそっちのけで、変なキャラクターで微妙なギャグを描くことばっかりに命を懸けていました。

その結果、読者さまの印象には深く残りましたが…

アダルト漫画家としては完全に失格でした。

なのに

そんな私の描いた「異色作」でも「こういうのもあっていいんじゃないの?」といって掲載してしまう懐の深さ

度量の大きさが、あの頃の快楽天にはありました。

いまは漫画界全体が売れ行き不振に喘いでいるので、そんな作品を許すようなゆとりはどこにもなくなりましたが

「こういうのもあっていいんじゃないの?」といって掲載しちゃう幅の広さ…

といってもなんでもいいってわけではなくて

なんか快楽天好みの独特の「変さ」みたいなものがあったのですが

その審美眼に叶った作家の作品であれば積極的に載せていこう

それが多少危うい作品だったとしてもとりあえず読者に問うてみよう

そういう空気が、私が描かせてもらっていた頃の快楽天にはありました。

それが20年もの長い間、読者さまから指示され

快楽天という雑誌をここまで押し進め、支えてきた原動力になっている、と私は思っています。

快楽天よ、当たり前の雑誌ではなく

いつまでも「変さ」を忘れないアダルト漫画雑誌であれ!

20周年、本当におめでとうございます。  
2014/10/20 04:35|独り言

自画像 

加藤 礼次朗

Author:加藤 礼次朗
1966年3月8日生まれ。
職業:漫画家。

1986年描き下ろし単行本
『まんが音楽家ストーリー ベートーベン』でデビュー。

映像界では、イラストや友情エキストラ(出演)、2007年にはオペラ「魔笛」の衣装デザインを手がけるなど漫画界以外でも幅広い活動をしている。

 

コミック版『はやぶさ 遙かなる帰還』 

 

ホーム社(発売元/集英社)より絶賛発売中

夏目漱石の「三四郎」 

 

ホーム社(発売元/集英社)より絶賛発売中

まんが音楽家ストーリー3 

ベートーベン
 

まんが音楽家ストーリー8 

バイエル
 

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